富士市は比奈地区、湧水の豊富なエリアにあるなんだかぬるぬるした公園。
照手姫(てるてひめ)なる絶世の美女が、恋人を待ちながらメイクなんかをする際に、姿を映したといわれる「かがみ石」がある。しかも水中に。
この美女はかぐや姫であったという言われもあるから、なんとロマンチックな公園でしょうと期待していくとやや拍子抜けしますので十分な注意をしなければいけない。くれぐれもデートのふれこみで訪れてはいけない。
竹などの植物が生い茂り、緑いっぱいの園内は陽射しは少なめ。
湧き水も豊富でいくつかの池やせせらぎがあり体感温度はかなり涼しいので夏に訪れるとよさそう。水遊びのテンションではないのでご注意を。
ただあまり手入れはされていないので、ウッドチップで出来た歩道には落ち葉やコケでぬるっとする。場合によっては滑りそうな予感。
大きめの池には浮草がびっしりと池を覆い尽くし、植物たちがやや無法状態的に生い茂るアウトローな雰囲気すら漂う。きっとたまたま手入れの前の時期であるのではないか、いやそう思いたい。
遊具などはなく、ただ植物たちとやや涼しげな雰囲気、そして少しだけ神秘的な存在感をもつこちらの公園。近所の方のお散歩の休憩や、場合によっては自然観察に利用できそう。実際駐車スペースには玉虫色に輝くタマムシが鎮座していた。
比奈地区には、泉の里湧水公園や鎧ヶ淵親水公園、竹採公園などそれぞれのポテンシャルを押し出した個性的な公園があるので用途によって使い分けできるのも魅力のひとつ。
なお、水中にあるかがみ石に姿を映そうとしても、正直よく見えない。どんなに目を凝らしても見えない。ただ想いを寄せる男性に対して少しでもキレイでいたいという乙女心は昔もイマも変わらないのである。