裾野にある名瀑「五竜の滝」を擁する公園。県の指定文化財「植松邸」があり、遊具なども備えている。
他の市町の「中央公園」というと、それなりに整備されきれいな感じの都市型公園が多いが、こちらはそうはいかない。駐車場側から入ると、県の指定文化財「植松邸」(江戸中期の農家を移築したもの)が鎮座しており、歩みを進めて行くとなぜかにわとりが飼われている。
よどみの多い池?川?みたいな流れには鯉がおよぐ。他には、ぽつんと佇むおそば屋さんすらある。
さらに歩みを進めると、この中央公園の見どころ名瀑「五竜の滝」がドドドと大きな音を立てて水を落としている。黄瀬川の流れを五本に分けて、滝となっていることから「五」竜の滝というらしい。英語で言えば、FIVE-DRAGONS CASCADE。中二病をくすぐるネーミングである。滝に正対して見ると4本しか見えないが木の影に隠れてしっかり5本あるので役所に問い合わせにように注意を払っていただきたい。かつては、佐野瀑園とよばれ昭和天皇も行幸されたという名勝地でもある。
滝壺やその先の水場などでは釣りや水遊びができる。石がゴロゴロしているエリアとそれなりの水深があるところと遊び方は様々であるが、流れは意外と早いので注意が必要。
そんでもってこちらの公園にきたときの楽しみは川をまたぐ吊り橋なのは間違いない。比較的狭い板貼りと金網の足場。吊り橋のある公園は富士山周辺にいくつかあれど、ここではなかなかのスリルを味わうことができる。吊り橋の真ん中では、滝を正面に富士山を仰ぐことができ、なかなかのフォトジェニックである。
滝・そば屋・吊り橋に文化財と、キッズが爆裂に遊ぶ公園とはちょっと違うと思いきや、奥まってジャングルジムやすべり台、ブランコなどもあり、公園を構成するいずれの要素も主張しすぎない謙遜ぶりがニクい。強烈なインパクトは少ないが、知れば知るほど味わい深いスルメのような中央公園である。