工業団地の一角にあるとは思えない、アスレチック遊具を楽しむことのできる木々に囲まれたスポット。平日の昼間はビジネスマンの時間調整に活用されているが、ビジネスマンが商談に臨むためのウォーミングアップをする姿はあまり見かけない。
各アスレチック遊具には御殿場の名所や史跡をフィーチャーした名称が付けられており、アスレチック遊具を一周することで御殿場巡礼を体現できる。「駒門風穴探検」、「富士山大砂走り」。なかなかに仰々しいネーミングである。
公園ガイドの検索キーワードでもアスレチック遊具はなかなかの人気を誇る。申し訳程度に複合アスレチック遊具がひとつ置かれている場所とは一線を画しており、なかなかここまでアスレチックにこだわったスポットはお目にかかることができない。広さとしてはそんなでもないものの、アスレチック好きのキッズであれば、8回転くらいして存分に身体を動かすことが出来そうである。点数を争う競技としても確立されており、年齢によってハンデももらえる。体力の落ちつつあるお父さんやお母さんにも優しい反面、お子との勝負に負けられないところである。
木立のなかにある遊具以外に目を向けると、土でできたそこそこ広めのグラウンド。近隣のおじいちゃんがグラウンドゴルフの練習に勤しんでいる姿を見かけるとともに、そこはやっぱり工業団地。ビジネスマンが休憩したり、タバコをふかしている風景なども見ることができる。遠くの空にはパラシュート部隊。調整池はただの調整池。周囲を散策するだけでものどかな気持ちになれるため、利用の仕方はアスレチックのみにとどまらない。
地域にはこういった個性がとがった公園がいくつかあると、相乗効果でその魅力がより深まるのでないかと思わされる。アスレチックのある公園、水遊びのできる公園、ただただ芝生が美しい公園など。総合的で複合的なスポットもよいけれど、個性的な公園にも注目していただければ、公園ガイドとしても嬉しい限り。