三島の高台にある古墳と古墳と古墳。見渡すかぎりの古墳。
県の指定史跡に認定されている古墳群公園である。名前は「むかいやまこふんぐんこうえん」。
古墳といえば、昔の偉い人のお墓。そもそもこの古墳群は三島市ではもっとも古い古墳らしく、田方平野の北部を支配していた王族のものらしい。王様だけあって没した後も見晴らしの良いところに居を構えるわけである。歴史的、民族学的に詳しいことは公園内に設置されている案内板を熟読してほしい。
いくつかのエリアに分かれており道路で分断されてはいるものの散歩などによさそう。遊具など目立ったものはないけれど、視界に遮るものがなくよちよち歩きのベビーやシニア層ののんびりタイムにお薦めである。実際、近くの小学校の下校時刻には少しだけ寄り道する小学生たちの姿が散見される。ちょっとしたあずま屋や自販機、トイレなど憩うための最低限の設備も揃っている。古墳は小さな丘となっており、アップダウンもあるが、ソリすべりなどをするのは罰当たりなので控えたほうが無難。
高台にあるだけあって眺望も美しい。混雑もしてないため、同じく「三島市眺望地点」にカテゴライズされる末広山公園と同じく夜景の穴場スポットである。夜景デートにおすすめ。お墓だけど。
周辺の道路は、交通量が多いわけでもないけど少ないわけでもない上に、見通しがいいわけでもなく通学路になっているのでぜひ気をつけていただきたい。
さすが王族も愛した眺望。見晴らしのよいこの地は、もちろん現代の人たちが暮らすにもばっちり。すぐ側には三島市の住起産業が開発・整備するサンステージ向山という分譲地が登場。西側と東側それぞれ「王の郷」「はにまるタウン」という、この場所をフィーチャーしたネーミング。西側64区画は静岡県が推奨する生活と自然が調和する「豊かな暮し空間創生住宅地」に認定されていたり。
イマも昔も豊かに暮らすのにはばっちりな場所ということは大きく変わらないということである。