富士山須走登山道に続く、ふじあざみラインの途中にある大自然のスケールを感じられる秘境。富士山の噴火による火山灰や土砂混じりの雪崩により幾重にも重なった地層が露出している。小山町役場に問い合わせても言葉を濁すという曰くつきのスポットである。
静岡県側の富士山のチャームポイントである宝永山が噴火した際の火山灰(スコリアというらしい)が厚く堆積し、さらには長い年月の間にこんどは削られて深い渓谷を形成したとかなんとか。この和製グランドキャニオン。渓谷の下まで降りることができ両側を切り立った谷に囲まれて自分のちっぽけさがよくわかる。
歩いていたおじさんに「谷の向こうの方から、グランドキャニオンのうえまで登れるぜ」と教えてもらったものの、堆積したスコリアはまるでアリジゴクの巣のように触れても触れても崩れてくるというなかなかの難易度。歴史に裏付けされた壮大な秘境は、公園ガイドごときを登らせてはくれないのである。
風光明媚なその光景はハイキングやトレッキングデートにおすすめ。チャレンジできるのは小学校高学年くらいから。自衛隊富士学校の敷地内になるらしいので立ち入りには充分ご注意を。ちなみに、かなりのアドベンチャー度を誇るため、公園でもいくかーというノリでいかないほうが無難。満喫するのであればそれなりの装備をしていったほうが身のためである。楽しみ方は自己責任で。