沼津の誇り、神ってる池を擁したちょっとシャクれた岬。それが大瀬崎。
なんでも太古の昔に発生した地震によって海の底から現れて、なんだかんだで今日までに今のカタチになったという神秘的な場所である。海に突き出た岬は全長1キロ程度で、幅は最も狭いところで100メートルくらいってなもんなので、どんだけのシャクれ具合かは想像に難くない。
そんな大瀬崎には特に先端のほうに、神社があったり樹齢がすごそうなビャクシンの樹林があったり、さらには海にめちゃめちゃ近いのに何故か淡水の池、その名も神池と呼ばれる伊豆七不思議に認定されている場所があるなどなかなかに神秘的な要素を詰め込んでいる。もちろん神池に住む鯉は食欲旺盛でエサを貪る姿は昇り龍そのものである。
その神秘的要素も相まって、(実はきれいな砂を持ってきたというのは内緒であるが)美しい砂浜も広がり海水浴場としても人気を得ているばかりか、温暖かつそこそこの深度を持つ駿河湾ならではのおさかなさんたちの多様性、そしてもとは砂利浜ということで視界がクリアに保てるために、スキューバダイビングのメッカとして全国のみならず世界的にも有名なスポットとして名を馳せている。
そんなすごい場所であるにも関わらず、沼津の中心部からはけっこう離れているため、なかなか市民の注目を集められないという悲哀も持っているものの、4月4日だけはいろんな意味で注目を集めるビッグイベントが開催される。そう、それは大瀬まつりと呼ばれる奇祭。女装をした男子が船にのって「ちゃんちゃらおかしい」と踊り騒ぐという変態な催し。どっちがおかしいかは、ぜひその目で確かめていただきたい。
そんなこんなで、紹介する要素が満載ながらも、その場所から神秘的要素も含みなかなかに日常使いというワケにもいかない景勝地ではあるものの、こんな場所が近くにあるということはぜひ知っておいていただきたい、そして周りに広めていただきたいプラウドヌマヅな場所である。公園ではないものの、ドライブを兼ね、ただ潮騒を感じつつ散歩をするだけでも満足できる、沼津を代表するスポットである。